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「そういえばグルッペン繋がりで顔見知りでしたが自己紹介がまだでしたね」
『確かにそうですね』
ハンカチも渡し終わったし今度こそ寮へ帰ろうと思い別れの挨拶をしようと思ったのに目の前の彼が口を開いたことによりそれは叶わなかった。
確かに思い返してみれば自己紹介という自己紹介はしていなかったかもしれない。
私が彼の名前を知っているのは生徒会長にはいっており、グルッペン様との会話の中でよく耳にする名前だからという理由だが彼がいち一般生徒である私の名前を知っているのにはなにかわけがあるのだろうか。
グルッペン様と近しいから警戒する為に調べた、という線もあるが優秀と名高いシュヴァイン様のことだからもしかしたら全校生徒の名前を覚えている可能性も捨てきれない。この学園は特別生徒数が多いという訳では無いから有り得る話ではある。
まぁもしそうならとんでもない化け物だと思うけども。
「改めて、シュヴァイン・トントンって言います、クラスはグルッペンと同じAクラスです」
『デーネルト・Aと申します。クラスはBクラスに所属しております』
失礼のないように手袋を外して握手をする。
ガラス細工を触れるように優しく触れられた彼の手はグルッペン様とは違いゴツゴツと男らしく、所々にタコが出来ていた。
彼の勤勉さは先生達からも一目置かれている。生徒会の中枢を担いながらテストで高得点を撮るのは並大抵の人ができることではない。
彼がグルッペン様と共にこの国を支えて行くのは火を見るより明らかだった。
「いやほんまにありがとうございました、結構大事にしてたものやから見つかって良かったです。もしよかったらお礼させてください」
『いえいえそんな、偶然見つけたのが私だっただけですから』
「いや、でも俺の気が済まないんで」
『……それじゃあ、機会があれば頼らせていただきますね』
「もちろん、すみませんが生徒会があるのでこれで失礼しますね｣
そんな私の返事に満足気に頷きそのまま綺麗に一礼して早足でその場を去っていく。
やんわりと断るつもりだったが真っ直ぐな目で見つめられるとどうにも断りづらくてついつい了承してまった。
まぁ機会があれば、と前置きしたから彼から来ることはなさそうだ。頼る機会なんてそうそうないのだからそのうち彼の記憶から消し去られるだろう。
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もとろん(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます。書き手が欲しい言葉を1から100まで揃えてありがとうございます。待ってくださる方がいるだけで励みになります！これからものんびりと創作活動に付き合っていただけますと幸いです。 (1月16日 0時) (
レス) id: d035e17497 (このIDを非表示/違反報告)
もとろん(プロフ) - ロリコン女さん» 最高と言っていただけて感謝感激です。のんびりではありますが更新していきますので気軽にお待ちいただけると嬉しいです！ (1月16日 0時) (レス) @page28 id: d035e17497 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 初コメ失礼します。つい最近この作品に辿り着いた者なんですが、文章が綺麗で凄く読みやすく、面白くてあっという間に最新話まで読み切ってしまいました。お話が更新される度歓喜で舞い上がっています！ 作者様のペースで更新頑張って下さい。応援しています。 (1月8日 17時) (レス) id: efc02aac0e (このIDを非表示/違反報告)
ロリコン女 - 最高です。もう、好きです。逆ハー大好きなので逆ハーと見た瞬間とっても嬉しかったです。更新頑張ってください！！！ (1月8日 8時) (レス) id: 6f972d6ac3 (このIDを非表示/違反報告)
もとろん(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» 私も大好物なのでとても気持ちがよく分かります。作品の展開的に登場させるのは遅くなってしまいますが全員かくつもりなので気長に待っていただけると幸いです (1月7日 23時) (レス) id: d035e17497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もとろん | 作成日時：2023年9月28日 15時
