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ゾムは考えに考えて、ここは一度見て見ぬふりをするのが得策だと考えた。ああもちろん、オレハナニモミテナイヨーなんて自分に言い聞かせて落ち着けるような単純な人間ではないことをご存知の通り、今回は戦略的撤退というだけ───────
──────オイお前ら、何Aにちょっかいかけてんの？」
……そういえば、このゾムとかいう男、非常に堪え性がないことを忘れていた。思い返せば、ショッピの病室に押しかけた時も一応色んな懸念を考えてはいたが、結局本能的に行動してしまっていた。残念ながら、人はそう簡単に変われない。
「アッ、ゾ、ゾムさん……」
「︎︎エミさん。俺がAを大事にしてんの知ってるやろ？ ……コイツに手ェ出さんといて」
「ご、ごめんなさい。ちょっと話してみたくて」
「……なんか、謝られるとおれがわるいみたいやん」
ゾムの顔がさらに曇った。尻尾が威嚇するみたいに毛立っている。Aが来て以来感情の起伏が安定していたから、久々にひどく機嫌が悪いゾムを見てチーノは少し肝が冷えた。えらい人らに好かれてんなA、カワイソー……と他人事の感想を抱く。
「まァ゛ーまーゾム！ な？ エミさんやって人間やねん！ 好奇心のひとつやふたつくらいあるやろ？ 許したったれやあ！」
「……エミさんは兎も角、お前やコネシマ。なんでお前がここおんねん。それが一番意味不明やわ」
「エ？ オレェ？ マー……えー？ お前怒りそうやから言いたくないねんけど」
「ハ？ 尚更言えや」
「……今日は一日中Aの買い物に付き合っとったから、流れで」
「……はぁ？」
ゾムはその整った顔をくしゃっと顰めてAを見た。Aは何が彼をそうしているのか分からなくて、おどおどチーノに助けを求める。チーノは心底巻き込まれたくねーと思ったが、Aに薄情なやつと思われたくなくてとりあえず口を開く。
「……いや、ゾムさん！ コネシマさんやって人間なんやから、好奇心のひとつやふたつくらい……───」
「(もうその流れいいよチーノ……)」
Aは呆れた。しかも決して巫山戯ている訳でなく、戯言でもなんでもなしに本気でAを助けようとしての発言がこれだった。いくらなんでもこの状況下に適していない発言だって気づけなかったのか。無意識的にワードセンスが壊滅的なので、尚更タチが悪い。
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にのやも(プロフ) - 梓月さん» 流石悪運なだけありますね(><) シナナイデ……ツヨクイキテホシイデス……😢 (5月2日 23時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ｴｪﾝ また何かに巻き込まれようとしている…泣 ﾄﾞｳｼﾃ…ﾄﾞｳｼﾃ……無事に生きてくれぇ〜 (5月2日 19時) (レス) @page35 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 元薺(サイ)だった者さん» コメント有難う御座います(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”！ 例の美女は私のタイプの塊なので魅力を感じて貰えて冥利に尽きます！︎︎︎︎ 読者様の好みの作品を作ることができて光栄です、是非最後までお付き合い下さい！⋆* (5月2日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
元薺(サイ)だった者(プロフ) - コメント失礼します！主人公ちゃんの特異な体質や、それにメンバーがどう対応していくのか…そしてあの美人ちゃんの性格全てが魅力的すぎて…こういう作品が大好きでずっと探してたんです…！これからも応援してます！ご無理せず更新頑張って下さい！！ (5月1日 19時) (レス) @page33 id: b4227fd166 (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - にのやもさん» にのやも様のモチベになったら読者としては幸せでございます🌷.* 更新は読み返しながらゆるりとお待ちしておりますので、焦らずにのやも様のペースで❀ (4月20日 20時) (レス) id: aa12f1452f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年4月5日 19時
